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随想録

推理小説賞に関することや雑多な情報、そして徒然なるままに感じること
を書き連ねた頁です。作家を夢見る思いなどは「夢綴り」をご覧下さい。

「眼球蒐集家」へのご質問
 アリスさんという方から、次のようなメールをいただきました。メールアドレスの記載がなかったために、返信が出来ませんでしたので、ここでご質問にお答えさせて頂こうと思います。

「こんにちは。少しお聞きしたい事があり、メールさせて頂きました。貴社から出版されてます、眼球蒐集家についてなのですが、私が小学生時代にジャンプコミックスで読んでおりました、「草薙 葵」と内容・登場人物の特徴・話の展開が非常に似通っているので、同じ作家さんが登場人物の名前、事件を変えて書かれているのかと思いまして。ペンネームが違う様なので、自分では判別できずにメールをお送りしております。この様なメールを送る宛先ではないと思います
が、あまりに気になっており、どなたかにお尋ねしたいと思っておりますゆえ、ご了承下さい」

 まず「貴社から出版されてます」とありますが、このサイトは出版社とは無縁の個人サイトですので、送り先をお間違えになったのかと思いましたが、最後まで読むとどうも出版社に当てて送られたようでもない気がしました。
 そこで好奇心旺盛なものですから、少々調べてみました。

「眼球蒐集家(アイボールコレクター)」の作者は、船越百恵、1978年千葉県生まれ
「心理捜査官草薙葵」の作者は、月島薫、1970年(昭和45年12月21日)千葉県生まれ

 これしか情報を得ることができません。千葉県生まれという以外に共通点はありません。しかし筆名は自在に変えられるので一致しないにしても、生年と誕生地のたった2項目しかない情報のうち一つが合致すると、何某かの縁がありそうに見えてしまうから不思議です。
 しかし内容が余りに類似していれば、著作権に引っ掛かりますからそのようなものは出版できないと思います。
「眼球蒐集家(アイボールコレクター)」は、KAPPA-ONE登竜門として出版されておりますが、光文社がその辺りのことを考えずに出版するとは思えません。
これは直接光文社に尋ねるのが一番ではないでしょうか?
2004/10/06 (Wed)

激励に応えて
「匿名性に隠れて」と題した一文に対して、心温かい方々から掲示板やメールで励ましのお言葉を頂戴いたしました。本当にありがたいことです。
 そうした皆様のお心遣いに感謝しながら、2chの無責任な書き込みごときに多少なりとも動揺してしまったことが恥ずかしくなりました。相手にせずに軽く受け流す懐の深さが必要ですね。
 私は、今回のことでこんな稚拙なサイトでも、温かく見守って下さる方々いらっしゃることを再認識し、下らぬ弱音を吐いている場合ではないことを痛感いたしました。

 そもそもこのサイトは、作家になりたいという夢を持ち、その夢を追い続けている方々を応援するために公開いたしました。もちろん私如きの経験など役に立たないほどの経験豊富な方には、このサイトは大した意味を持たないでしょう。でも、まだ経験も浅く手探り状態で果敢に夢に挑戦している方もいらっしゃいます。そういう方々にとって、少しでも役に立てばと考えて、様々な情報を掲載しています。
 また作家への挑戦は孤独な戦いですから、例え経験豊富な方でも、夢を諦めない人が大勢いることを知れば勇気も湧いてくるでしょうし、励みにもなるのではないかと思っております。
 もちろん、作家を目指す人たちは皆ライバルです。いずれ応募作で競争する宿命を背負っています。でも正々堂々と相手に尊敬の念を抱きながら勝負し、勝者を心から応援したいと思います。ライバルは敵ではありません。ライバルとは尊敬する人なのです。

 励ましのお言葉を寄せて下さった方々のお気持ちに応えるためにも、これからも精一杯作家を目指す方々の夢を応援していこうと思います。ありがとうございました。
2004/07/26 (Mon)

匿名性に隠れて
 今日2chにこのサイトのことが載っていることを知り、覗いてみました。そして次のようなコメントを見つけました。

898 :名無し物書き@推敲中? :04/07/18 13:14
以前、684関係で、「夢のまた夢」ってサイト(http://www.cam.hi-ho.ne.jp/kohei_i/index.html)が紹介されたよね。
その中に主催者のチャレンジ歴が載っている。
http://www.cam.hi-ho.ne.jp/kohei_i/index.html
主催者にはかわいそうだが、この程度の応募歴をよく披露できるものだ。

 人の言うことは気にするまいと思いつつも、ガッカリする思いがしました。この方は、私が自慢でもするつもりで応募歴を掲載していると思っているのでしょう。一次予選も通過しない経歴を何故わざわざ掲載しているのか? この方は理解しようとはしないのでしょう。ただただ批判することで、自己の優秀性を披露したいのでしょう。
 2chは、とかく悪く言われますが、先般ここの掲示板でちょっとした事件があった時に、「2chを代表して」と言って訪問下さった方は、大変礼節をわきまえた立派な方でした。2chなんか、と侮ることは出来ないと、その方の姿勢を見て痛感したものです。しかし今度の書き込みには落胆させられました。
 何故、真意をはかりもせずに短絡的に批判が出来るのでしょう。

 そういえばイラク人質事件の時も、初めは国が悪いという批判の声が高まり、次には危険地帯に行った方が悪いので自己責任を負うべきという批判が支配的になりました。
 何故、人質にされている人たちの思い、三日後に殺されると通告された家族の思い、微妙な政治駆け引きの中で国益を守ろうとする国の思い、など様々な思いに考えをめぐらせて思慮深い発言が出来ないのか? あのときは痛切にそう思いました。
 批判する側は姿も名もなく、批判にさらされる側だけが存在を確かにしていて全てを受け止めなくてはならない。これは不公平です。批判する側も姿を現し、名を明らかにすべきだと思うのですが、匿名性に隠れて無責任に言いたい放題というのが現在のありようです。
 あの事件で最も罪深かったのは、イラクの過激派でもなく、国でもなく、また人質にされた3人でもその家族でもない、無責任な批判をした匿名の人たちです。

 私の経歴を批判することなど、それ程重大なことではありませんが、根っ子にあるものは全く同じです。

 作家になりたいという思いを抱いて書き続けている人たちは、大勢います。その全ての方が、何度も予選を突破し、あるいは最終選考に残った実績を持っているわけではありません。落選続きで、諦めようと考えている人たちの方が遙かに多いのです。
 でも、受賞し作家への道を切り開く人は、必ずしも好結果を出し続けた人とは限らず、落選続きながらその中で勉強し、受賞作をものにすることだってあるのです。
 だから諦めちゃいけないと思います。落選続きでも、今書いている作品が珠玉の名作として歴史に残る可能性はゼロではないのです。
 私は応募間もない方が、数度の落選で自分には才能がないと早すぎる結論を出して諦めてしまわないように、自己の落選歴を恥を忍んで掲載しています。
 こんなに才能のない者でも、明日こそはと考えて頑張っていることを知って欲しい。そして諦めずにチャレンジして欲しい。そう願っています。
 その思いだけが、このサイトを続かせています。しかしあのような書き込みを、こちらに見えないところでされると、このサイトを閉鎖したくなります。
2004/07/20 (Tue)

江戸川乱歩賞 最終選考
 江戸川乱歩賞の選評を読んで、とても嫌な気分になりました。受賞作は、筆者の年齢性別に関わりなく、応募作の中で最も優れた作品であり、賞の主旨に相応しい作品であることが大前提にあると信じていました。ところが今年は、そうした前提が大きく崩されました。
 選考委員の選評を読んでみると、

 それに比べ、受賞作「カタコンベ」は未完成な小説という印象を持った。ケイビングを取り上げた着想は面白いし、洞窟からの脱出劇はB級のハリウッド映画を観ているような感覚もあって楽しい。しかし、荒削りという以前のあまりにも稚拙で無神経な文章や、粗雑な小説の造りが、脱出劇の面白さを削いでいる。若い可能性を買われた結果の授賞だと思う。(井上夢人)

 ただし、意外であるべき犯人の設定に説得力がなく、犯行の動機が弱い。文章も、視点の乱れる箇所がかなりあるほか、「拍子抜かれる」「屈指を誇る」など用語に難点が多く、読みにくい。とはいえ、パニックシーンの迫力には捨てがたいものがあり、将来性を買って授賞作に推した。手直しを条件の授賞には異論も出たが、作品の根幹に関わる部分を改変するわけではなく、単純な文章の手入れが中心なので差し支えないと、判断した。(逢坂剛)

 作者自身が物語を楽しみ、かつ読者をもてなそうという意気込みが随所から感じられた。作者の若さが、いい意味でも悪い意味でも作品に表れていた。まずは長所を大切にして書いていっていただきたいと思う。(真保裕一)

「カタコンベ」には、様々な問題があると思う。何より心配なのは、あらゆる点において、あまりにも不注意であることだ。文章の書き方、ストーリーの組み立て、下調べ、何ごとに関しても、よくいえば無頓着、大らか。だが、度を過ぎれば褒められない。(乃南アサ)

 結果として、二十四歳という若い作者の今後に期待を込めての授賞となった。(綾辻行人)

というように、洞窟からの脱出劇が素晴らしいとか、意欲的であるとか、パワーと熱気が溢れているとか、ワクワクするものがあるなどと評価されている部分も多いものの、各選考委員が共通した難点を幾つも上げています。また、賛成ではなかったのでしょうか?
 さらりと若さに期待してという評価が目立ちました。そうした難点を聞いただけでも、授賞作とはなり得ない気がしました。でも若いから、将来性を買って(この将来性は才能ではなく年齢であることは明らかです。才能という意味で将来性を買うなら、ほかにも有資格者はいたはずです)ということで授賞しました。それも余りに難点が多いために改稿されることを前提としたようです。この改稿に関しては、井上夢人氏が次のように選評で述べています。

「なお、授賞決定後に大幅な改稿がなされることを前提として候補作を評価するという今回の選考については、選考委員の一人として、かなり疑問を感じたことを付け加えておきたい」

 逢坂剛氏が、根幹にかかわる部分を改変するわけではないから問題ないというコメントを載せていますが、これは明らかにフェアではないと思います。
ちなみに、選考委員諸氏は、

綾辻行人……今回の候補作中、僕がもっとも興味深く読んだのは井川衆行氏の「孤独な巡礼者」だった。
井上夢人……「裏金街」は、今回の候補作中、最も完成度の高い作品だった。
真保裕一……「裏金街」私はこの作品を第一に推した。裏金業者をめぐる世界観と人物像には、並々ならぬものがある。特に、冴子や為永の存在感は、候補作中、随一だった。
逢坂 剛……「裏金街」は、熱気のこもった業界ものだ。裏金融の世界を、圧倒的なリアリティをもって描き切ったパワーは、大いに評価できる。まず感心したのは、キャラクターがよく立っていること、文章の視点にほとんど乱れがないこと、それだけでも、プロの作家としてやっていける資質がある。

と、綾辻、井上、真保の三氏は他の作品を第一に推しています。逢坂氏も「裏金街」は大いに評価しています。乃南アサ氏については、選評を読むと、どれも欠点だらけでだめだということで、読んでいてワクワク感があったから「カタコンベ」が残ったという言い方であり、積極的に推したようには受け取れません。
 このような状況で何故「カタコンベ」が受賞したのか? 大いに疑問が残ります。しかも改稿してまで授賞させようという動きに対して、何某かの作為を感じるのは私だけでしょうか?
 邪推するならば、芥川賞が史上最年少と言うことで湧き、受賞作も大いに売れました。そうした柳の下のドジョウを狙った出版社の思惑が強く働いたような気がしてなりません。
 最終選考は、誰か一人でも強く反対する人がいる作品は残れないといわれています。そのため平均的な作品が通りやすいということらしいですが、今回は5人中3人が推した「裏金街」に、綾辻行人氏が大反対したように選評を観ると感じられます。
 しかし「カタコンベ」を、綾辻、井上、真保の三氏が推していないのに、どこで改稿してまで受賞作にしようという話が湧き上がったのでしょうか? 逢坂氏一人が、改稿して授賞させようといっても前述のように井上氏がそのことに大反対しています。
 今回の選考過程には、大いに疑問が残りました。

 江戸川乱歩賞を目指しているアマチュア作家は大勢います。皆情熱を込めて、一所懸命書いています。是非作品本意の公平な選考をお願いしたいものです。
アマチュア作家は単に作家になりたいという夢を追い求めているだけの人たちではありません。非常に熱心な読者でもあるのです。熱心な読者の期待を裏切れば、純文学同様ミステリーもまた衰退の道を辿ることになりかねません。どうか、読者の期待を裏切らない作品を世に出して欲しいと思います。
2004/07/04 (Sun)

第1回ミステリーズ!短編賞受賞者なし
 第1回ミステリーズ!短編賞の受賞作が発表されていますが、第1回目からいきなり受賞作なしでした。前身の創元推理短編賞も10回中4回が受賞作なしでしたが、その傾向を引き継いでいることが初回からよく分かりました。
 今回の結果とは関係ないのでしょうが、過去の受賞作を読んで感じることは、江戸川乱歩賞に代表される「新しい世界の話」が新味と受け取られている気がするのです。ここでいう新しい世界とは、主人公が依って立つ世界がこれまでにない環境であると言うことです。
 一方メフィスト賞などを見ると、もっと自由奔放といいますか、無理な自主規制がないといいますか、書く側も選ぶ側も面白ければ良いじゃないかみたいな徹底感があり、それが読者に受けているのではないかと思えます。
 第30回メフィスト賞受賞作「極限推理コロシアム」などは、既存の賞では決して受賞し得ない作品であると思いますが、新味という変な呪縛から解き放たれて、いろいろな作品が書店を賑わして欲しいと思うのは私だけでしょうか?
2004/06/19 (Sat)

岸田るり子さん 第14回鮎川哲也賞受賞!
 第14回鮎川哲也賞の最終選考会が行われ、岸田るり子さんの「屍の足りない密室」と神津慶次朗さんの「月夜が丘」が受賞作に決まりました。
 岸田さんは以前より交流のあった方で、人事ではなく嬉しい知らせでした。
 1月21日の記事「大賞最終候補作」の中で岸田さんのことを、「最早、何らかの大賞を受賞されるのは時間の問題だと思いますが、それが今回かもしれません」と書きましたが、まさにその通りになりました。
 岸田さんは、第12回鮎川哲也賞と第23回横溝正史ミステリー大賞で最終候補に残っていますが、非常に高水準の作品を書き続けられてきましたので、当然の結果と言って良いと思います。ご本人は「今回もちょっと無理かな?」と仰っていましたが、大いなるご謙遜でした。
 岸田さんおめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。

 これまでの受賞作発表は全く知らない方の受賞であり、客観的に事実を受け止めていましたが、応募から選考通過、そして受賞といった一連の経過とその時々の心情を伺っている身近な方の受賞は初めてなので、なかなか得られない経験(経験というもの変ですが)をしました。

 10月には、「屍の足りない密室」が東京創元社より出版されますが、是非買い求めようと思います。
これをご覧になられた皆さんも、是非岸田るり子さんの「屍の足りない密室」をお読み下さい。

 今後当サイト「夢のまた夢」は、作家岸田るり子さんを力強く応援して参ります。
2004/04/23 (Fri)

ミステリーズ!短編賞 応募締め切り
 第1回ミステリーズ!短編賞の応募が締め切られました。応募総数は439通。前回、つまり第10回創元推理短編賞の応募総数235通と比べると倍近い応募数でした。
 応募数が増加した要因は、雑誌「ミステリーズ」が創刊されたことにより告知が行き届いたことと、第1回目という初物狙いもあるでしょう。またネーミングの効果も多分にある気がします。

 ミステリーの短編賞には、オール読み物推理小説新人賞、小説推理新人賞などがありますが、昨今良い作品が輩出されないといわれています。今のご時世、短編で賞を取ってもなかなか作家として一本立ちできないという事情があり、本気で短編と向き合う人が少なくなったことが、評論家諸氏をしてレベルが落ちたと言わしめているのでしょう。

 事実短編賞をとっても本として出版されないため、受賞後にも長編賞へ応募し直すことが常識化しているようです。石田衣良のように短編賞を取った後も、短編の連作を次々に発表し、ついには直木賞までとってしまうなどということは、極めて希なことであり、彼は別格というべきなのでしょう。

 ミステリーズ!短編賞の誕生により、短編が再び注目され、良い作品が集まることになれば良いのですが……。
2004/04/11 (Sun)

大賞最終候補作
 今日、第14回鮎川哲也賞の最終候補作が発表されました。その中に岸田るり子さんの名を見つけることができました。
 最近の江戸川乱歩賞、横溝正史ミステリ大賞、鮎川哲也賞の最終候補作を見てみると、常連とも言える人たちがいることに気付きます。
 岸田るり子さんは、第12回鮎川哲也賞と第23回横溝正史ミステリ大賞の最終候補に選出されています。そして今回の鮎川哲也賞でも最終候補に選出されています。さらに横溝正史ミステリー大賞でも一次選考を突破されています。前回の横溝正史ミステリー大賞は受賞作なしでしたが、選評の中で選考委員の綾辻行人氏は、岸田るり子さんの作品を優秀作として選出する提案をしたことを明かしています。最早、何らかの大賞を受賞されるのは時間の問題だと思いますが、それが今回かもしれません。
 一方、江戸川乱歩賞では二年連続して佐藤仁さんが最終候補に残りました。佐藤仁さんは、どうやら江戸川乱歩賞一本に絞っているようで、他の賞で名を拝見することはありません。また前回、前々回と二年連続して鮎川哲也賞の最終候補になった金沢整さんは、横溝正史ミステリー大賞の一次選考を通過しています。
 先の岸田るり子さんと佐藤仁さん、金沢整さんのお三方は、応募すれば最終候補という非常にレベルの高い作品を書かれています。近いうちにお三方共大賞を受賞される公算は極めて大きいのではないでしょうか。
 この他にも、二年連続で新・本格推理の最終候補となり二度目は入選、鮎川哲也賞の最終候補にもなった鷹将純一郎さん、新・本格推理、創元推理短編賞、鮎川哲也賞の最終候補となっている三沢陽一さんも常連と言っていいでしょう。尚、鷹将純一郎さんは、横溝正史ミステリー大賞の一次選考を通過しています。
 このようにハイレベルな方々が未だに在野にいらっしゃるということは、この方達と競って打ち破らなければ受賞はあり得ないと言うことです。なんだか、とても無謀なことをしようとしている気がしてきました。
2004/01/21 (Wed)

2003年度ミステリーベスト10
 今年もベスト10のシーズンになりました。ミステリーでは、このベスト10選びが恒例になっていて、「文藝春秋」や「このミステリーがすごい!」の年間ベスト10は有名になっています。そこで今年は、専用ページを割いてベスト10をお知らせします。
「文藝春秋」の情報をまだ手に入れていないため、「このミス」と「本格ミステリー・ベスト10」が中心です。興味がある方は是非ご覧ください。トップページとインフォページに専用リンクを設置しました。
2003/12/21 (Sun)

上田秀人氏の「波濤剣」発売!
 当サイトを訪ねて下さったことのある作家上田秀人氏の新作「波濤剣」が、昨日徳間文庫から発売されましたので、早速書店に行き買ってきました。

「大捨流の達者・順斎が何者かにたおされた。同じ頃、<琉球>とのみ記された目安箱の封書を訝しんだ将軍・家重は、宝蔵院一刀流の遣い手・三田村元八郎へ探索の命を下した。薩摩の陰謀なのか? 父の仇は一体? 悲しみの秘剣が一閃する! (人気書下ろし時代長編)」…………裏表紙の抜書き

 書店に行くと「波濤剣」は平台の真ん中辺りに積まれていて、残り僅かになっていました。その隣に西村京太郎氏のトラベルミステリーが倍以上の高さで残っていましたが、時代物強しとの感を深めました。時代物が好きな方も読んだことがない方も、是非なくならないうちにお求め下さい。
 上田氏に関する記事は、当サイトの「夢綴り」のページにもありますので、是非そちらもご覧下さい。
2003/10/05 (Sun)

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